2.光解析理論

現在2つの計算理論に基づき、解析が可能です。

(1) 双方向光線追跡法

通常の光線追跡法(レイトレーシング法)と異なり、光の物理量を前処理(正方向の計算)として行ない、その後視点側からの光線追跡を行なうため双方向光線追跡法と称される。 正方向の計算では光源から発射された光が壁や床などの面に当たり、当たった面が反射面として次の光源となり、順次光の減衰を考慮しながら反射を繰り返す。通常の計算では7回程度の反射を繰り返すと光の収束のおよそ9割程度になるといわれている。 計算にあたって各部分の面は光量に応じた最適な3角形に分割され、計算される。面からの反射光は完全拡散光(球状に放射)として放射される。また、計算領域を立方体のメッシュに切り分けるボクセル分割という処理がおこなわれており、この立方体毎に到達する光線を判定してから、各面の計算を行なうことで計算の高速化を計っている。 逆方向の計算はいわゆるレイトレーシング法で行なわれており、任意の視点からみたときに鏡のような写り込みのある面に視線があたるとその写り込みの先にある形状を追跡し、ガラスの場合は透過先を追跡する。いずれも壁のような不透明なにあたるとそこで視線の追跡を終了し、画面に描画を行なう。これを画面のピクセル(点)数だけ順次計算するため時間が掛かるが、リアルな表現が可能となる。


(2) モンテカルロ法

光源から放射される光束を多数の粒子の集まりと考え、その一つ一つについて、光源においては飛行する方向を、室内各面においては反射の割合と飛行する方向をそれぞれ乱数による確率分布から定めている。照度の値は室内面を等分割してできた各面素に落ちた粒子の数に比例するものとして扱っている。設定する粒子の数や面素の数が計算精度や計算時間に大きく影響し、一般的に誤差率は粒子数の平方根に逆比例し、面素数の増加に伴い1面素当たりに到達する粒子数が減少するため大きくなるといわれている。